EGFR変異進行NSCLC:メファチニブがゲフィチニブよりPFSを延長
試験名:CTR20192297
中国45施設で行われた二重盲検Phase III試験で、未治療のEGFR L858Rまたはexon 19欠失陽性進行非扁平上皮NSCLC 336例を比較したところ、メファチニブはゲフィチニブより独立判定PFSを延長しました。
詳細
背景
メファチニブは、一般的および非典型的EGFR活性化変異に対する抗腫瘍活性が報告されている不可逆的な第2世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬です。本試験は、EGFR L858Rまたはexon 19欠失を有する未治療の局所進行・進行NSCLCで、メファチニブとゲフィチニブの有効性と安全性を比較しました。
方法・結果
中国45施設の無作為化二重盲検ダブルダミーPhase III試験で、ECOG PS 0~1、脳転移のない進行非扁平上皮NSCLC 336例を、メファチニブ60 mg/日223例またはゲフィチニブ250 mg/日113例へ2対1で割り付けました。主要評価項目の独立判定PFS中央値は13.7対9.7か月、HR 0.68(95% CI 0.53–0.87、P=0.002)でした。L858R集団では13.7対8.3か月、HR 0.55(95% CI 0.38–0.78)でしたが、exon 19欠失集団では有意差を認めませんでした。30か月OS率は全体で60.2%対54.3%、L858R集団で56.6%対43.7%でした。Grade 3以上の治療関連有害事象は45.7%対24.8%、減量は5.8%対2.7%、中止は5.4%対2.7%でした。
結論・臨床的意義
メファチニブはゲフィチニブよりPFSを延長し、特にL858R集団で大きな差を示しました。一方、OSは未成熟で、Grade 3以上の治療関連有害事象は増加しました。対照薬が現在広く用いられる第3世代EGFR-TKIではないため、現行の一次治療選択における優先順位を直接示す試験ではありません。
限界
著者らは、対照が現在多くの地域で標準となるオシメルチニブではなくゲフィチニブであること、脳転移例を除外したこと、共存変異と耐性機序を評価する包括的バイオマーカー解析、液体生検、ctDNAモニタリング、包括的NGSを実施していないことを限界として挙げています。OSも未成熟で追加追跡が必要です。
AI COMMENT
FLAURAでは一次治療オシメルチニブがゲフィチニブまたはエルロチニブに対してPFS中央値18.9対10.2か月、HR 0.46を示し、中枢神経系転移例も対象に含みました。したがって、本試験のメファチニブ対ゲフィチニブの優越性を、オシメルチニブに対する優越性または非劣性へ置き換えることはできません。L858Rサブグループの差も興味深い一方、変異型別比較は全体の主要評価項目とは別に解釈し、OS成熟と現行標準薬との直接比較を待つ必要があります。